2012年5月31日木曜日

塩分と高血圧は関係ない?2

塩分と高血圧は関係ない?

それは特に次の2つのことに注目するとよいようです。
1つは食塩感受性といって、食塩を摂取したときの血圧の変動が
人それぞれに異なることがわかったことです。
高血圧患者のなかには食塩を摂取すると血圧が上昇しやすく、
また減塩や利尿薬投与をするとすぐに血圧が下がる人たちがいます。
その高血圧を「食塩感受性高血圧」と呼んでいます。
一方、食塩を摂取しても血圧の上昇は軽く、また減塩や利尿薬投与をしても
反応しない人たちがいます。
これを「食塩非感受性高血圧」と呼んでいます。
後者のほうが多いのです。


もう1つは、食塩以外の栄養素の摂取が
血圧に影響することがわかったことです。
カリウム、カルシウム、マグネシウムには血圧を下げる作用があります。
食塩とともにカリウムやカリシウム、
マグネシウムを多く含む食品を摂っていると血圧が下がるのです。
また、タンパク質、ビタミンなどが不足していると、
食塩を過剰に摂ったとき傷害を受けやすくなります。
もともと、人間の体内には、塩分を調節する仕組みがあり、
余分な塩分は対外に排泄されるようにできています。
食塩をたくさん摂る人は、塩分の多い汗や尿を、
あまり摂らない人は薄い汗や尿を排泄します。
いつもあまり塩分を摂らない人は、いくらたくさんの汗を流しても
失う塩分の量は比較的少ないので、
補給する塩分の量も少なくてよいことになります。
遺伝的に食塩感受性が高く、食塩摂取量が増えると
血圧が上がるという人以外は、
普通には食塩を制限する必要はないと考えられます。

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