地球温暖化と温室効果ガス
さて、悪役の気体の横顔をみておきましょう。
メタンは、天然ガスや石炭ガスの主成分で、無色無臭です。
ゴミ捨て場からも発生しています。
亜酸化窒素は、かすかに甘い香りのする無色の気体で、肺酔の効果があり、
吸い込むと顔が痙攣するため「笑気」ともいわれています。
フロンは、オゾン層を破壊する気体としても知られています。
これらの気体は、温室効果への影響が大きいのが特徴です。
メタンでは、二酸化炭素の約25倍、亜酸化窒素では約320倍、
フロンに至っては約8500倍です。
二酸化炭素が地球温暖化の「主犯」とされるのは、
その発生量が圧倒的に多いからです。
しかし、これからは、メタンから目が離せなくなりそうです。
現在、メタンは産業革命以前に比べて
約2.5倍に増加したといわれています。
石炭や天然ガスの使用に伴い増加したといえます。
メタンの発生源はそれ以外にもあります。
牛などのゲップや水田からの発生です。
水田からメタンが発生するメカニズムは次のとおりです。
稲が根を張る土の中には、
メタンを生産する嫌気性の細菌がすんでいます。
地面が乾いていると、土の表面にすむ別の細菌がメタンを消費するので、
大気中に出ることはほとんどありません。
しかし水田では、地面が水のなかに沈んでいてこの細菌がすめません。
また、稲の茎がストローのように作用し、
メタンを大気中に出してしまいます。
また亜酸化窒素は、肥料を与えることによって
発生することが確認されています。
さまざまな温室効果ガスの発生源にも
注目していくことが必要となってきました。
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