2012年5月30日水曜日

猛毒の化学兵器、神経ガス「サリン」1

猛毒の化学兵器、神経ガス「サリン」

オウム真理教による松本サリン事件
(被害者200人以上、死亡7人)、
地下鉄サリン事件(約5500人の被害者、死亡12人)そして、
イラクやスーダンの製造疑惑以来、一躍有名になってしまった
サリンやVXは毒ガスと呼ばれる化学兵器の一種です。
このように純粋に人間の殺傷目的で開発された毒ガスは、
第一次世界大戦中ドイツが西部戦で(1915年4月)、
カナダ軍との前線に使用した塩素ガスが最初といわれています。


それ以来、第一次世界大戦が終結するまでに、
フランス軍のマスタード(イペリット)ガスなど
多くの種類の毒ガスが使用されました。
第一次世界大戦の終結とともに開かれたジュネーブでの会議(25年)で、
毒ガスの戦時使用は禁じられましたが、その後も、36年のタブン(tabun)、
38年のサリン(sarin)など、農薬用の有機リン系殺虫剤に
よく似た構造の有機リン系の毒ガスの開発は進められました。
第二次世界大戦では幸いに、お互いの報復を恐れたためか、
実戦で使用されることはありませんでした。
これらの有機リン系毒ガスは、体内の神経回路を
妨害するため神経ガスと呼ばれています。

0 件のコメント:

コメントを投稿