2012年5月30日水曜日

麻薬の効用の表と裏、麻薬中毒1

麻薬の効用の表と裏、麻薬中毒

麻薬はその強力な鎮痛作用とさらに陶酔感、
多幸感をもたらすために、ガン患者の痛みを軽くして、
末期患者の生活の質を維持するのになくてはならない薬物です。
世界保健機関(WHO)からも、
その積極的な投与がすすめられています。
主に内蔵などからだの深部から起こってくるような痛み(内蔵痛)を
強力に抑えるはたらきがあります。
そこが、アスピリンなど、主にからだの表面の痛み(体性痛)に
効果があるものとの違いです。
手術の際の有用な麻酔薬として用いられています。

しかし、一方で麻薬は、人間の心をとらえ、惑わし、
最後には廃人にしてしまうという強力な副作用と薬物依存症をもっています。
薬物依存症とは、その快感のために薬物を常用するようになり、
習慣性になるだけではなく、次第に使用量も増え、やがては薬物なしでは
生きられないからだになってしまうということです。
そうなると、使用を中止したとき呼吸困難、知覚異常、精神錯乱などの
身体的依存性を引き起こしたり、コカインでは特に、
薬物を手に入れるためなら手段を選ばない、
というような精神的依存性から犯罪の原因になったりします。
また、麻薬を大量に服用したときは、
意識障害、昏睡から呼吸が抑制され、
ただちに救命救急処置をおこなわないと死に至ります。
ですから、わが国では、モルヒネ、ヘロイン、コカイン、ペチジン、
およびLSDなどの麻薬は麻薬取締法によって、
またLSDの親威の大麻(マリファナ)は
大麻取締法によって規制されています。

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