2012年5月30日水曜日

スズメバチの毒(共存の道をさぐりながら)2

スズメバチの毒(共存の道をさぐりながら)

蜂に刺されて起きる死亡事故は、過剰なアレルギー反応による
ショック(アナフィラキシー・ショック)であることが多く、
過去に一度蜂に刺された人やアレルギー体質の人は要注意です。
これは小型の蜂で起きることもあるので、
蜂が小さいからといって安心はできません。
蜂に刺されたときは抗ヒスタミン剤の塗布で経過を観察し、
ショックが現れれば緊急入院が必要となります。
キンカンなどのアンモニアを主成分とする塩基性の薬は
蜂に関しては役に立ちません。
今は抗体検査がありますので、スズメバチの多い地方で、
体質などで心配な方は、ぜひ受検されることをおすすめします。


スズメバチの生息域は人に追われて後退の一方でしたが、
新しい団地が山間部にも進出するようになって、
いつのまにか蜂たちの適応が完了し、
エサの豊富な人里に巣をかけるスズメバチも多くなりました。
一方、人間もかつてのようにスズメバチが
攻撃を開始するまでにおこなう、羽を鳴らし、
カチカチと歯を合わせる威嚇行動を知らないため、
毎年のようにあちこちでスズメバチ騒動が起きているのは残念です。
なお、自宅の回りに蜂の巣を見つけ、
小さい子がいるなど共存が無理のようなら、
専門家に依頼して取り除いてもらうか、
深夜から早朝にかけて駆除をおこなうことになります。

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