2012年5月30日水曜日

マムシ、ハブ、ヤマカガシのヘビ毒1

マムシ、ハブ、ヤマカガシのヘビ毒

長い進化の過程で、唾液(消化液)が特殊化して
毒性をもつようになったもの、それがヘビ毒です。
ヘビ毒には、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)を
中心とする酵素タンパク質のほか、非酵素タンパク質、
ペプチド類、生体アミノ類、アミノ酸などが含まれます。
これらの成分が複雑にからみ合い、神経毒、壊死、
出血、溶血、凝血、凝血阻止、
血液循環障害、毛細管透過性亢進などの毒作用を示します。


主な毒作用の解説
(1) 神経毒
神経回路を遮断し、呼吸麻痺(筋肉麻痺)を起こす。
「コブラ・ウミヘビ」
(2) 出血毒
血管壁を溶かして出血させ、患部の腫れや壊死を引き起こす。
「マムシ・ハブ」
(3) 溶血毒
赤血球を壊し、酸素の運搬にあずかるヘモグロビンを溶出させる。
「マムシ・ハブ」
(4) 亢凝固毒
血液の凝固能力を奪う。出血が止まらず、腎臓に機能障害が現れる。
「ヤマカガシ」
日本にいる毒ヘビは、マムシ、ハブ、ヤマカガシの三種です。
そのなかで、咬症事故がいちばん多いのがマムシです。
都市近郊ではすっかり姿を見かけなくなってしまいましたが、
それでも7月~9月を中心に、全国で1000人近い被害者が出ています。

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