2012年5月31日木曜日

アルコールの功罪(エタノール)1

アルコールの功罪(エタノール)

アルコールは、炭化水素の水素原子が
ヒドロキシ基で置換された化合物の総称です。
そのうち古くから「酒」として、人類に知られていたエタノール
(エチルアルコール)を単にアルコールと呼ぶことがあります。
「酒の功とは酔うことであり、罪もやはり酔うことだ」というと、
いったいどこが違うのか、とおっしゃる方もいるでしょう。
この違いを考えるキーワードは許容量です。
いくらお酒の好きな人でも、体が受けつける酒の量には限界があります。


体内に入ったエタノールはアルコール脱水素酵素(ADH)のはたらきにより
アセトアルデヒドに酸化され、酢酸になります。
酢酸は血液に送り込まれ、筋肉などで水と二酸化炭素に分解されて、
体の外へ出ていきます。
アセトアルデヒドは毒性が強く、顔面紅潮、頭痛、吐き気、頻脈などの
不快症状を引き起こします。
いわゆる悪酔い、または二日酔いです。
これらの症状は、血液中にアセトアルデヒドがなくなると消えます。
ヒトでは処理のほとんどをアセトアルデヒド脱水素酵素1型2型でおこなっています。
2型(ALDH2)は血中のアセトアルデヒド濃度が低いときにははたらく酵素で、
短時間でパワフルに作用します。

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