メラトニンは奇跡の万能薬か、若返り薬か?
奇跡の万能薬、あるいは、若返りの薬などといわれ、
アメリカで最も注目されている健康食品の1つであるメラトニン。
日本でも、雑誌やテレビなどマスコミでも取り上げられて話題になった。
メラトニンにはどのような作用があるのでしょうか。
メラトニンは、生物の体内でつくられる化学物質で生物時計
(体内時計)に関与し、眠りを誘発する作用があります。
メラトニンは、脳の中心部にある豆粒ほどの大きさの
松果体という器官で合成さてます。
不思議なことに夜になると大量に合成され、朝になると減少します。
それは、体内時計と考えられている脳の視交叉上核という部位が、
夜にメラトニン合成の命令を出すからです。
メラトニンは、心拍数を減少させたり、
体温を下げるなど身体各所の緊張をほぐし、眠りを誘発します。
体内で合成され、少量の服用で睡眠を誘発できるので、
天然の睡眠薬として、スチュワーデスなど時差ボケに困っている人や、
不眠の解消などに以前から利用されていました。
近年の研究の結果、メラトニンは、生後まもなく分泌が始まり、
思春期を過ぎた頃から分泌量が減少し、
高齢になるとほとんど分泌されなくなることがわかりました。
このことは、高齢者の睡眠時間が短くなることと対応しています。
そこで、メラトニンの量と年齢の関係を検討するため、
実験的にネズミに与えたところ、
寿命が延びるというデータが得られました。
そこで、メラトニンをとると若い頃の元気を
取り戻せるのではなかろうかと
思われるようになりました。
また、抗酸化作用や免疫機能の亢進、
種々のホルモンの分泌コントロールなどの作用も
もっているという報告もあります。
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